トラッカーの聖地ともいわれる「パイネ国立公園」。2023年2月に歩いたWサーキット（３泊４日）を歩いた体験談をもとに、ルートづくりのポイントを詳しく説明します。
- 「Wサーキット」のルートづくりのポイントが分かります
- 「Wサーキット」のルートや日程が決められます
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パイネ国立公園とは
チリにあるパイネ国立公園は、日帰りから１週間以上かけて南米の大自然を感じながらトレッキングをすることができる自然保護地区で、トレイルの整備やキャンプ場の管理はしっかりとされています。氷河、湖、滝、美しい草原が次々と目の前に広がり飽きることがありません。
「Wサーキット」と「Ｏサーキット」のトレイル
パイネ国立公園内には、大きく分けて「Wサーキット（上図の赤いルート）」と「Ｏサーキット（上図の紫のルート）」と呼ばれるトレイルがあります。
なんとなくアルファベットのWとOに形が似ていますよね。
約70kmある「Wサーキット」すべてを歩くのあれば３泊は必要と言われています。なお、パーク内に宿泊せず、三つの巨大な岩塔で知られる「トーレス・デル・パイネ（Torres del Paine）」のみを日帰りで行くこともできます。
また、「Ｏサーキット」は、南側を歩く「Wサーキット」に上図の紫のルートを加え、「トーレス・デル・パイネ」をぐるりと一周するルートです。こちらは一般的に8～9泊は必要と言われています。
宿で「Ｏサーキット」に行った人に出会いました。「とても大変だったが長く滞在した分パタゴニアの自然を大満喫できた」と言っていました。うらやましい！
一人でトレッキングもおすすめ
一人で歩いているトレッカーが結構いました。キャンプ場で様々な国から来た宿泊者とコミュニケーションを取る機会が多いので寂しい思いはしないはずです。
パタゴニアの大自然を満喫しながら、自分のペースで歩けるので、一人で行くのもおすすめです。
「Wサーキット」のルートは２つ
「Wサーキット」のルートは２つあります。
- 東側の「セントラル」からスタートし、西に向かって歩くルート
- 西側の「パイネ・グランデ」からスタートし、東に向かって歩くルート
私は『東から西』に向かって歩きました。理由は、『西から東ルート』の宿泊先が確保できなかったからです。
ただ、(1)太陽に背に歩くことができた、(2)体力があるうちに一番きついピークを越えられた、(3)追い風で歩くことができたので、結果として『東から西ルート』で良かったと思います。
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「Wサーキット」のルート＆日程の決め方
私は３泊４日で歩きました。ただし、体力的にきつかったため「パイネ・グランデ」から「グレイ氷河」は歩いていません。
「Wサーキット」は、自分のペースに合わせてルート＆滞在日数を決めるといいと思います。ポイントは４つです。
- 一日に歩く距離が自分の体力で歩ける距離なのか
- 天気が崩れやすいパイネ国立公園で、どれだけ日数の余裕を持って観光スポットに行くか
- 宿泊施設の確保
- 「東から西ルート」の場合は、帰りのフェリーの時間
ポイントをひとつずつ、詳しく説明します。
（１）一日に歩く距離を考える
一日で宿泊施設を移動し、観光スポットも行く場合、相当な距離を歩きます。具体的な距離と必要な時間は、上図で大まかな距離感をつかめると思います。私は大きな荷物を背負って歩いたため、記載の時間に１時間余計にかかりました。
一日に歩く距離 ＝ 宿泊施設から宿泊施設の距離 ＋ 宿泊施設から観光スポットの距離
また、「Wサーキット」内は大きなピークが３つあります。高い順に「ラス・トーレス展望台」、「ブリタニコ展望台」、「グレイ氷河」です。どのピークを順に歩くのが自分のペースに合っているのか考えます。
（２）どれくらい日数に余裕をもたせるか
「Wサーキット」の観光スポットは、いずれも宿泊施設の近くにありません。Wサーキットの観光スポットの景色や様子は、以下の記事を参考にしてください。
「Wサーキット」は最低３泊４日は必要と言われています。天候が悪いと、観光スポットに続くトレイルが閉鎖され行くことができません。どうしても行きたい観光スポットがあれば、天候を考慮し、日程に余裕を持たせる方がいいと思います。
（３）宿泊施設を確保できるか
パイネ国立公園は入園前に宿泊施設を確保しておかなければなりません。また、宿泊施設の場所によりルートが左右されると行っても過言ではありません。
パタゴニアのベストシーズンは11月から3月と限られています。この期間に世界中から集まるトレッカーが、限られた数の宿泊施設に数カ月前から予約を入れます。私は２月のトレッキングに向け、前年11月に宿泊施設の予約を行いましたが、予約が取れなかった宿泊施設が既にありました。
以下の記事では、「Wサーキット」の宿を最も多く管理する「FANTÁSTICO SUR」の公式サイトでの予約方法を紹介しています。
（４）【東から西ルート】帰りのフェリーの時間を考慮する
『東から西ルート』で歩く際は、「プエルト・ナタレス」行のバスの前に、フェリーに乗る必要があります。フェリーは便数が少なく、それに合わせて最終日のスケジュールを調整しなければなりません。公園行きのバスを乗る前に出航時間は確認してください。
フェリーは、Hielos Patagonicosという会社が運航しています。出航時間は、以下の運航会社サイトの「Itineraries & Pricing」から最新のスケジュールが確認できます。
2023年12月～2024年3月のスケジュール
【Pudeto発】 9:00、10:30、16:15、18:00
【Paine Grande発】 9:30、11:00、17:00、18:30
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Wサーキットのトレイルにある宿泊施設の予約のポイントや、持ち物、その他諸々しなければならない事前準備についてまとめました。以下記事に書いてあることを全てやれば準備は完璧です！
まとめ：最適なルートは、人それぞれ異なる
自分に合う「Wサーキット」のルートを作れそうですか？
この記事で紹介したこと
まず、「Wサーキット」の２つのルートをお伝えしました。
- 東側の「セントラル」からスタートし、西に向かって歩くルート
- 西側の「パイネ・グランデ」からスタートし、東に向かって歩くルート
そして、自分に合う「Wサーキット」のルート＆滞在日数を決めるポイントは４つありました。
- 一日に歩く距離が自分の体力で歩ける距離なのか
- 天気が崩れやすいパイネ国立公園で、どれだけ日数の余裕を持って観光スポットに行くか
- 宿泊施設の確保
- 「東から西ルート」の場合は、帰りのフェリーの時間
私は「Wサーキット」の全体像がつかめず、とても苦労しました。この記事がルートづくりの参考になれば幸いです。みなさん、良い旅を！
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます
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