2023年秋に2泊3日でプーンヒルへ、6泊7日でマルディヒマールにトレッキングをしました。体験をもとに標高4,000m程度をトレッキングする際の持ち物をリストにまとめました。日本で利用する機会の少ない浄水タブレットや高山病対策薬の紹介もしています。
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標高4,000mのトレッキングの持ち物
ネパールでトレッキングをする際、山に入ると、必要な服や装備を購入することは基本的にできないと考えた方がいいです。ただ、自分で背負うことを考えると100グラムでも荷物は軽い方がいいので、何でも持っていけば良い訳ではありません。
以下の持ち物リストは、これまで私がネパールで挑戦した標高4,000mほどのトレッキングで必要だったものです(プーンヒルは標高3,210m、マルディヒマールの際は標高4,200m)。もっと高い標高を目指す場合は装備が異なりますので、旅行代理店やガイドに事前確認してください。
服装・装備
以下に記載した「服装・装備」は必須アイテム。アイテムの右に理由を記載したので、スクロールして読んでください。
ザック25~40L | 私は25Lを使い、パンパンでしたが何とか入りました。 |
サブバック | 日帰りで展望スポットを往復する際にあると便利です。宿で貴重品の持ち運びにも使えます。また、ポーターに荷物を預ける際、携帯、貴重品や水などを自分で持つ鞄としても必要です。 |
トレッキングシューズ | 標高が高くなると岩場もあるので、足首をガッチリと固定してくれる「ハイカット」、靴底がしっかりしたシューズがおすすめです。また、雨が降ると、水たまり、ぬかるみで靴が濡れますので、防水性があると良いです。 |
サンダル | トレッキングシューズを脱げると楽です。靴下を履いたまま利用できるタイプがおすすめ。 |
ストック | 岩場や高低差のある場所での安定性が違います。足元が不安定な場所があったり、下りの膝への負担を減らすためにもストックは2本必要です。ポカラでレンタルもできます。 |
レインウェア上下 | 雨対策は必須。ベストシーズンでも雨が降ることはあります。防寒対策にもなります。 |
ザックカバー、ビニール袋 | 防水、埃除けカバーがあると便利。雨期は中が濡れないように着替えや電化製品はビニール袋に入れます。 |
【寒さ対策】手袋、ニット帽、厚めの靴下、ヒートテック、ウルトラライトダウン、ダウンパンツ、ネックウォーマー | 朝夕は気温が下がります。また、雨が降り太陽が隠れると急激に寒くなります。簡易的なつくりの宿は寒いです。 |
【暑さ対策】サングラス、日焼け止め、帽子 | 日差しが強く、太陽を遮るものがないと体力が奪われます。 |
シャツ、アンダーウェア、靴下 | 防寒用の保温性が高く、速乾性のあるもの。 |
ズボン、スパッツ | 着替えを入れて2枚あれば十分だと思います。 |
パジャマ兼くつろぎ着 | 宿に着いた後も、砂埃で汚れたパンツで居るとリラックスできません。 |
ヘッドライト | 消灯後、トイレに行く時、また日の出前のトレッキングに必要です。 |
おすすめの「25Lザック」
私がトレッキングに持って行ったのは、高機能ながらに640gと軽量のカリマー「sector 25」。上の写真では、私が全身真っ黒なので分かりづらいですが、赤い矢印の先にあるザックです。
かなり小ぶりに見えますが、上記にリストアップしたもの全て(寝袋は無し)が、この25Lザックに入りました!後ろの男性が持っているのは40Lくらいのザックだと思います。
この「sector 25」は、ザック内部にジッパーがあり、二分割(二層)できる構造になっており便利。これにより、例えば、重めのカメラや衣類を下層に入れた際、ザックからの取り出しがスムーズ!もちろん、ジッパーをせず、1層で使用することも可能です。
上の写真でいうと、赤い斜線部分が仕切りになります。下層に衣類を入れていますが、二層式なので、上から衣類は見えません。
その他のお気に入りポイントとして、
その他の持ち物
以下リストは、「服装・装備」以外に持って行くと良いアイテム。必要に応じて、自分が必要なものを持っていくといいと思います。
アイテムの右に理由を記載したので、スクロールして読んでください。
荷物を少なくするコツは、必要量のみ持っていくこと~
充電器、変換プラグ、モバイルバッテリー | 標高が高いところは充電が早く切れた印象だったので、モバイルバッテリーがあった方がいいです。また、充電ができない宿もあります。 |
使い捨てホッカイロ | 夜はかなり冷え込むため、あると安心です。重いので必要最小限の量。 |
タオル | 速乾性のものがおすすめ。 |
寝袋 | 12月~2月の降雪の可能性がある時期は持って行った方がいいと思います。 |
ペットボトル | 私は常に500ml以上の水を持ちトレッキングをしていました。宿で水を無料でもらえます(浄水タブレットが必要)。 |
浄水タブレット | 宿でミネラルウォーターも買えますが高いです。蛇口の水はそのまま飲むとお腹を壊す可能性があります。 |
耳栓 | 簡易的なつくりの宿は、個室間の壁が薄いのであった方がいいです。 |
マスク | 乾燥しているので、夜はマスクをして寝るといいです。寒さ対策にもなります。 |
洗濯用品(洗濯ばさみ、洗剤) | シャツや靴下を洗うのに必要です。 |
洗面用具 | シャンプーなど液体は特に重いため、最小限の量がいいです。なお、シャワーは浴びれないこともあります。 |
ウェットティッシュ | シャワーを浴びれない時、身体を拭ける大判がおすすめ。アルコールが含まれないタイプが良いです。 |
トイレットペーパー | 宿でが準備がないことが多いです。芯を抜けば軽くなります。 |
ミニ裁縫セット | 針と糸があれば安心です。これで、てるてる坊主も作れましたっ! |
常備薬 | 下痢止めや風邪薬など普段使っているもの。絆創膏や爪切りもあると安心です。高山病対策のダイアモックスは現地の薬局で購入可能です。 |
リップクリーム、化粧水、保湿クリーム | 山の上は、とても乾燥しています。 |
行動食、のど飴 | シリアルバー、チョコレートやナッツなど。ナッツはネパールで安く売っています。飴やタブレットもおすすめです。トレッキング中でも調達できますが、ただし標高が高くなるほど値段も高くなります。荷物の重量を考慮して持っていった方がいいです。 |
インスタントスープやティーバックなど | コーヒーやお茶は大抵の宿で購入できますが、お湯もあるので、お気に入りのものがあれば持っていくと便利でした。 |
スポーツドリンクの粉末 | 浄水タブレットを入れた水は美味しくないので、味があった方が飲みやすいです。トレッキング中は汗を沢山かくので一石二鳥。 |
現金(ネパールルピー) | トレッキング中はATMでお金をおろせません。 |
トレッキング許可証 | カトマンズやポカラで取得できます。 |
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現地で揃うトレッキング用品も
トレッキングに必要なものは、カトマンズのタメル地区やポカラのレイクサイドのショップで何でも手に入ります。購入はもちろんレンタルも可能。現地に行くと、驚くほど沢山ショップがあり、有名なアウトドアブランドのロゴが付いた偽物が驚くほど沢山売っています。
観光客や現地のガイドも使用しているので、一応、トレッキングできるクオリティは備わっています。見た目が同じ商品でも値段やクオリティが店により異なり、数か所で聞いて比較した方がいいです。ゴアテックスの防水など機能や、裁縫はしっかり確認を忘れず!
ただし、ザック、シューズ、寝袋は、日本から持参した方がいいと思います。これは、ネパールで出会った登山家の旅友も同感していました。
理由として、
- 山の上で、ザックが解れたら大変!裁縫がしっかりした正規品が安心です
- 数日間使用するトレッキングシューズは、履き慣らしものがおすすめ
- 寝袋は防寒対策や重さを左右するので、軽量でクオリティの良いものがベター
ポカラでおすすめのショップ
ポカラのレイクサイドにある、おすすめのアウトドアショップは「Sunrise trekking」。
ネパール人のガイドが何人か買い物に来ているのを見たので、現地でも有名なショップのようです。私は幾つかショップをまわっている時に偶然見つけましたが、Google mapでは口コミが150以上あるにも関わらず脅威の満点評価です!
それも納得の価格、品質、サービスのお店。私は、登山パンツや靴下などを購入しましたが、店を経営する英語堪能な美人姉妹は、必要なトレッキング装備の知識が豊富で相談に乗ってくれます。トレッキングシューズやストックなどアウトドア用品によっては、レンタルも可能です。
オンシーズン中は、店内はお客さんで一杯でした
浄水タブレットと高山病対策薬
山中で生水を飲むことはおすすめしません。ペットボトル入りのミネラルウォーターはトレッキング中でも調達できますが、標高が高くなるほど値段も高くなります。蛇口水であれば宿で無料でもらえます。水にタブレットを溶かすだけで水中の微生物や細菌を殺菌・除去する「浄水タブレット」を使用すれば、飲み水にすることが可能です。もしくは、沸騰させた水を飲む方がいいです。
私は、浄水タブレットをポカラのレイクサイドにあるアウトドアショップで購入しました。非常に軽量でコンパクト、また、手軽に使用できるのでおすすめです。ただ、浄水タブレットを入れた水は美味しくないので、ティーバッグやスポーツドリンクの粉末で味を付けた方が飲みやすいです。
高山病は一般的に標高2500mあたりを越えると症状が出始めると言われています。ゆっくり標高を上げて高度順応するのが理想ですが、症状が出ると辛いです。私は予防薬として「ダイアモックス」を持っていきました。日本では自費扱いとなり高額ですが、ネパール現地の薬局では10錠で100円程度で購入できます。処方箋は不要で、ダイアモックスが欲しいと言えば伝わります。
トレッキング中に泊まる宿の施設や食事について、別記事で詳しく紹介しています。持ち物の参考にしてください 。
トレッキング許可証は、カトマンズかポカラで取得
私がトレッキングしたプーンヒルとマルディヒマールは、いずれも「ACAP(Annapurna Conservation Area Entry Project)」のみ必要で、「TIMS(Trekkers’ Information Management System)」は不要でした。事前情報ではTIMSが必要と見たので、ACAP取得時にオフィスで尋ねましたが、TIMSは要らないと言われました。
ポカラでACAPを取得する際、NTB(ネパール政府観光局)に行きます。地図の場所にある建物内の1階にオフィスがあります。事前予約は不要で、カウンターが空いていればすぐに発行してもらえます。TIMSのオフィスは同建物の上の階です。
レイクサイドから距離があるので、配車アプリ「in drive」が便利!
ACAP申請には、パスポート用顔写真2枚と、パスポート情報やトレッキングルートについて申請書(英語)への記入が必要です。支払いは現金のみ。ガイド同行のトレッキングかは聞かれませんでした。顔写真の準備がない際は、街中に証明写真を撮る店があるので大丈夫です。
場所は分かりませんが、カトマンズにもNTB(ネパール政府観光局)のオフィスがあり、トレッキング許可証が発行できるそうです。また、旅行代理店のツアーに参加する際は、手数料がかかりますが代行取得してくれるはずです。
まとめ:トレッキングの準備は、入山前に入念に行う
ネパールで、標高4,000m程度をトレッキングする際の持ち物は揃えられそうですか?
今回の記事で紹介したこと
まずは、トレッキングに必要なアイテムを「服装・装備」とそれ以外に分け、選ぶ際のポイント共に紹介しました。現地で揃うトレッキング用品もありました。
1週間程度のトレッキングであれば、25~40LのバックパックでOKです。私のおすすめは、高機能ながらに640gと軽量のカリマー「sector 25」。
忘れてはいけない「トレッキング許可証」は、現地カトマンズかポカラで取得を。ツアーに入る際は、旅行代理店が手配してくれるはずです。個人で取得する際は、NTB(ネパール政府観光局)に行きます。
一度山に入ると服や装備を手に入れることは難しいです。なるべく身軽にトレッキングするためにも、この記事を参考に入念に準備をしてもらえると嬉しいです。
みなさん、良い旅を!
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