ネパールでは、キャンプ道具や食材を持たずにトレッキングが可能です。2023年に私がネパールで挑戦した標高4,000mほどのトレッキングで泊まった宿、Wifiや食事事情について紹介します。トレッキングする際の持ち物は、別の記事にまとめています。
- トレッキング中の宿泊施設やWifi、食事事情が分かります
- トレッキングで必要なものがイメージしやすくなります
トレッキング中の宿泊施設

ネパールのトレッキングスタイルは、宿泊施設に泊まる、もしくはキャンプをするの2種類です。標高4,000m程度だと、キャンプをしている人はいませんでした。私が経験したトレッキングは主要ルートに位置しており、「プーンヒル」は標高3,210m、「マルディヒマール」の際は標高4,200mです。
実際に歩いたプーンヒルやマルディヒマールのトレッキングは、別記事で紹介しています。
主要なトレッキングルート上の村々には必ず泊まるところがあります。画像のタダパニのように比較的大きな村だと宿泊施設は幾つかありますが、村と村の途中にポツンポツンと建っていたりもします。ガイドと一緒にトレッキングをしていれば、クライアントの体調や天候に合わせた適切な場所で宿泊できるよう手配してくれます。ガイドと歩いていない場合は、自分の足で歩いて宿を探すしかありません。
宿泊施設の建物のつくりはさまざまで、宿泊費が大差ないにもかかわらず居心地の良さはだいぶ変わります。大きく分けて2つのタイプがあり、(1)簡素なゲストハウスと、(2)近代的なホテルです。基本的に家族経営で、従業員も同じ施設内で生活しています。
(1)簡素なゲストハウス

(1)簡素なゲストハウスは、「ティーハウス(Tea House)」とも呼ばれています。食事や宿泊を提供してくれる施設で、部屋の扉を開けると屋外というつくりが多いです。

部屋間の壁はベニヤ板のみの宿が多いですが、ベッドやシーツは衛生的で清潔です。3畳から6畳ぐらいの小部屋にベットが2~4つ置いてあり、シャワールームとトイレは共同が一般的で、屋外もしくは屋内に設置されています。
部屋は暖房器具がなく、気密性は高くないので特に日暮れ後はとても寒く、寝るだけの部屋と考えた方がいいです。。

レストランは広くつくられている宿が多く、日暮れが近くなると薪ストーブに火がくべられ、トレッカーが交流する場としても機能します。床はコンクリート打ち放し、長テーブルと椅子が置いてあるだけのシンプルなつくりです。
(2)近代的なホテル

(2)近代的なホテルの数は多くありませんが、宿泊施設が幾つか集まっている村や標高が低くなると比較的ある印象でした。簡素な宿泊施設と比べると料金設定が高いです。

高いといっても、簡素な宿泊施設と比べて1,000円も変わらないよ~

部屋は充電ポート付きの個室で近代的です。バスルーム付の部屋もあります。部屋の壁はコンクリートなので、プライバシーはしっかり確保され、気密性が高いため外気の影響を受けにくいです。ただ、暖房器具はないので、日暮れ後はやはり寒いです。

レストランは、装飾された清潔感のある所が多かったです。薪ストーブがあり、日暮れ後はトレッカーが集まります。
宿泊施設のバスルーム

(1)簡素なゲストハウスのトイレは和式と洋式の両方がありますが、画像のように(2)近代的なホテルは洋式トイレできれいでした。ただし、トイレとシャワーが分かれていないため、床がびしゃびしゃに濡れてしまうのは仕方ありません。
部屋にバスルームが付いていない場合、宿によって共同のシャワールームがあり、ホットシャワーが利用できます(基本的に有料)。熱い湯がでる宿もあれば、暖かい程度での温度の宿もあります。シャワーはガス式でなく、ソーラーパネル式の宿もあり、天気が悪いと熱いお湯が出ないので温度を確かめてからシャワーを浴びた方がいいです。
標高が高くなるにつれ、シャワーを浴びられる機会は限られていきます。標高が高いと一日中気温が低く、屋外のシャワールームはとても寒いです。シャワーを浴びても体が十分に温まらないと、風邪を引く原因にもなります。

トレッキング中は、乾燥や寒さ、疲労など、風邪を引きやすい原因がたくさんです
掛け布団は薄い

ふとん一式は部屋にありますが、掛け布団は薄いです。特に12月~2月の雪が降る時期は、寝袋を持参しないと寒さで眠れないと思います。
宿で予備があれば、追加の掛け布団を貸してくれます。私がトレッキングをした11月は、服を着こみカイロを貼って、寒さで凍えることなく眠ることができました。
トレッキング中のWifi事情

基本的に宿泊施設ではWifiが利用できますが、有料の宿もあります。また、充電も可能です。ただし、(1)簡素な宿泊施設は部屋にコンセントがなく、レストランでしか充電できないなど制限がある宿が多いです。その場合、コンセントの数は限られ充電は早いもの勝ちです。
ネパールのほとんどのトレッキングエリアでデータ通信が普及していると言われています。アンナプルナでトレッキングをした際、私がSIMカードを購入したNcellは、常時繋がってはいませんでしたが時々電波をひろっていました。標高が下がるに連れて、電波が入る場所も多くなりました。
トレッキング中の食事

宿に併設されたレストランで朝昼晩と食事をすることができます。食事代はネパールの物価からすると高く、標準的な食事量だと1食300~800円が相場です。飲み物は様々な種類のお茶が100円~、また、ビールなど酒も飲めます。泊まる宿で食事をしないと宿泊費が高くなるシステムで、宿泊せずカフェや食事のみの利用もOKです。宿から次の宿へのトレッキング中の休憩や食事は、これらのレストランで取ります。

レストランにはメニューがあります。食事は、ネパール料理、中華料理、チベット料理、コンチネンタルが中心。地元でつくられた食材を使用したオーガニック料理です。

どのレストランもネパール料理の種類は豊富で、モモ(ネパールの蒸し餃⼦)、炒飯、チョーメン(焼きそば)、ヌードルスープなどがあり、日本人の口に合う味付けです。中にはキムチを使った韓国料理を提供しているレストランもありました。稀だと思いますが、日本食がメニューにあることもあるそうです。
ネパールの定食「ダルバート」

トレッキング中に、私がランチかディナーで毎日食べていたのがダルバートです。ネパール語で「ダル」は豆のスープ、「バート」はご飯という意味。これにおかずと漬物や辛味ペーストなどがワンプレートに盛り合された、日本食でいう定食です。ネパール人の日常食。
ダルバートは、おかずや豆スープをそれぞれを味わっても、全てをご飯にかけて混ぜてもOK、食べ方は自由です。レストラン毎に味が異なり、使われている食材も異なるので、意外と飽きることなく毎日食べられました。肉料理以外はお代わり自由で、トレッキング後はペコペコなことが多かったので有難かったです。

ネパールの代表料理のダルバートは、野菜たっぷりで栄養バランスが良いのでおすすめ!
朝食もメニュー豊富

朝からネパール料理を食べることもできますが、日本人が親しみやすいコンチネンタルもあります。トースト、チベット式のパン(揚げパン)、パンケーキや卵料理など、トレッキングに必要な栄養補給ができるメニューも豊富です。
トレッキング中のコミュニケーション

トレイルで人とすれ違う際は「ナマステ/Namaste」とあいさつします。ナマステは、「おはよう」、「こんばんは」など時間に関係なく使えます。あいさつをきっかけに会話が始まることもあります。目的地までどれくらいか、宿は混んでいたかなど、これから向かう目的地の知りたい情報を聞いてみたり、聞かれたりすることがあります。
ガイドはもちろん、ほとんどのローカルの人は英語が堪能なので、英語が話せればコミュニケーションに困ることはありません。また、日本語が話せるガイドにも結構会いました。以前は本当にたくさんの日本人がネパールに来ていたそうです。
まとめ:宿泊施設は、トレッカーにとって有難い存在
ネパールのトレッキング中の宿泊施設や食事事情のイメージを持てましたか?
今回の記事で紹介したこと
ネパールでトレッキングをする人は、ほぼ宿泊施設に泊まることになります。宿泊施設は、大きく分けて2つのタイプがありました。標高4,000m程度までの多くの宿泊施設ではWifiが利用でき、充電も可能です。
- 簡素なゲストハウス
- 近代的なホテル
そして、宿泊施設に併設されたレストランでは、ネパール料理、中華料理、チベット料理、コンチネンタルなど様々なメニューを楽しむことができます。
トレイルにある宿泊施設が、いかにネパールのトレッカーにとって有難い存在かをお伝えできたのであれば幸いです。
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