土地勘がない場所や治安が悪いと言われる地域に行く時は、犯罪に巻き込まれないか心配になると思います。特に、一人旅や女性だけの旅は、不安が増しますよね。
私がこれまで訪れた50以上の国には、ベネズエラやコロンビアなど南米の国々も含みます。実経験を踏まえ、この記事では、海外旅行における防犯の心構え、役立つ防犯グッズなどを紹介します。
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海外安全対策の心構え
世界トップクラスで安全といわれる日本でも盗難事件はあるので、正直、海外で置き引きやスリ、ひったくりなど犯罪に巻き込まれるかは運次第だと思います。ただ、十分に準備し、防犯対策を意識して旅行すれば、犯罪に遭うリスクを確実に下げることができます。
観光客が訪問するような治安が悪い地域で、全員が犯罪に遭うことはありません。でも、旅先で気持ちが緩み、隙を見せている旅人が狙われやすいのは確かです。もちろん地元の人でも、盗難にあう時は遭います。
私は、これまで治安が良くないと言われる地域を含め、50か国以上を旅したことがあり(これまでの旅先リストはこちら)、その多くは一人旅です。
中南米だけでなく、北米、アジアやヨーロッパにおいても、旅行中の盗難被害は少なくなく、旅人から聞いた体験談は数えきれないです。
酷かったのは、中米グアテマラの首都グアテマラシティのバスターミナルで待っている時、貴重品やスーツケース、リュックサックさえも、着ていた服以外すべて盗まれたギリシャ人の女性。グアテマラにギリシャ大使館が無かったためすぐにパスポートが再発行できず、出国さえできないことに。。本当に気の毒でした。
防犯対策の基本は、グッズを活用するなど出来る限りの準備(防犯対策)をし、「常に油断しないこと、隙を見せないこと」。
私もブラジルのサンパウロで被害に遭ったことがあります。気を付けてはいたものの、路上でひったくりされました。
犯罪に遭っても、絶対に抵抗しない
まだ日が高い時間帯に、サンパウロの日本人街「リベルダージ」を歩いていた際、前方から突如接近してきた自転車ドライバーにネックレスを盗まれました。一瞬の出来事で、私もですが、後方を歩いていた親子も呆気にとられていました。幸い怪我はなく、事前に盗難時の対応を心得ていた私は、驚いただけで終わりました。安物とはいえ、アクセサリーを付けて歩くべきではありませんでした。
海外で犯罪に遭っても、絶対に犯人を追いかけてはいけません。荷物はすぐに諦めます。
もちろんスマホ、パスポートやお金は大事ですが、「命」より大切なものはありません。盗難されたものは、ほぼ出てきません。気持ちを切り替えて、カードを止めるなど盗難後に必要な対応をすぐにします。
海外旅行保険に入ってから、出発する
保険が有ると無しでは、トラブルにあった時の対応が違ってきます。海外旅行保険には、旅行中に持ち物が盗難にあったり、破損された場合の補償されるものがあります。また、万が一被害にあった際の連絡先や請求方法も事前に確認しておくと安心です。
被害に遭いパニックになっている時、保険会社は、日本語で相談し、サポートしてくれる心強い存在でもあります。
病気やケガの治療費や航空機遅延費用など、海外旅行保険には海外旅行を安心に旅するため様々な補償があります。保険により、補償内容や金額が異なるので、契約時にしっかり内容を確認してください。
慣れない旅先での「安心」を考えたら保険は必須!
クレジットカード付帯の海外旅行保険で済ませよう、と考える人もいるかもしれません。入院や手術が必要な場合、高額な医療費が請求されることがあります。また、医療が整っていない国では、国外へ移送してもらう可能性もあります。
クレジットカード付帯の海外旅行保険の治療費の補償額が少ないため、物価の安い国であっても、万が一事故で手術が必要な時の費用としては不十分です。
私も「海外旅行保険付帯付きのクレジットカード」を持っていますが、メリットは別途入る海外旅行保険に加え、補償額が増えることです。
- 2022年以降、カード付帯の海外・国内旅行傷害保険の「適用条件」や「補償内容」を改定するカード会社が激増しています。
- 適応条件が、自動付帯(クレジットカードを所持しているだけで自動的に適用)から、利用付帯(クレカで旅行代金を払わないと適用不可)に変わったカードがほとんどになりました。
- 保険金額を減額した会社も多いです。
カード付帯サービスの条件が変わっているので、最近旅行をしていない人は、持っているカードの海外旅行保険の付帯条件等を確認してください。
最新の防犯情報を入手する
治安の良い環境に住み慣れている日本人は、警戒心が薄くなりがちで犯罪に巻き込まれやすいです。また、日本人は裕福というイメージを持たれ、ターゲットにされやすくなっていることも事実です。不必要に怖がるのではなく、現地の最新情報にアクセスし、適切な対策を取ることが大切です。
外務省は、安全に海外に滞在するための情報を無料で提供しています。出発前に、「海外安全ホームページ」を確認することで、窃盗、強盗、詐欺などの具体的な犯罪手口、海外渡航・滞在に役立つ情報などを調べることができます。
また、「危険情報」ページでは、国・地域別に、最新の危険情報や、治安情勢や政治社会情勢を踏まえた安全対策の目安などが示されています。
現地でも情報収集を
宿に着いたら、フロントデスクの人に(1)治安の悪い地域はどこか、(2)どのような犯罪手口があるのか、(3)できる対策は何かを聞きます。
地元の人に教えてもらう防犯対策に加え、旅行時の注意点はどこでも同じ。以下の安全対策を実践することが大切です。
土地勘のない治安の悪い都市で宿を選ぶ際、観光スポットが多く、レストランやバーが沢山ある夜も人通りが多い場所が安心です。「安心」はお金で買います。
宿の口コミをしっかり読み込んで、安全な立地か見極めてね。
アプリで、旅中も安全情報を受け取る
外務省が無料で提供する「たびレジ」も有効!海外安全情報配信アプリで、スマホにインストールしておけば、旅行先の事件や災害、暴動など安全情報をリアルタイムで入手できます。
別の記事で、「たびレジ」アプリなど、海外旅行で役立つ&便利なスマホアプリや、それを使うメリットを紹介しています。
詳しくは、以下の記事をチェックしてください。
最も狙われる「貴重品」の防犯対策
スリや盗難で最も狙われるのが、現金やスマートフォン(スマホ)など貴重品です。どういった対策をすべきか、活用できる防犯グッズを交え、一つずつ説明します。
盗まれたくない物は、持ち歩かないことが大事
防犯を意識した、お財布選び
お財布の選び方も防犯対策になります。レザーなど高そうな素材で、大きい財布を持っているだけで、お金があると目をつけられます。財布の値段は関係ありません。
盗難に合わないための財布は、
チェーン付の財布は、おすすめしません。
理由は、盗難時に「ダミー財布」を渡すことができないから。
こだわりがなければ、100円ショップでお財布が売っています。ダイソーで買える、海外旅行で使える100均グッズや、購入時の注意点などは別の記事で紹介しています。
詳しくは、以下の記事をチェックしてください。
他にできる対策として、日本から持参した現金やカードは、全て一つの財布にいれるのではなく、分散します。万が一、財布が盗まれても対応できます。
持ち歩く「現金」は最低限に
最低限必要な現金だけ財布に入れます。海外でショッピングをする際は、カード決済をした方が安心です。効果的な防犯対策は、現金を財布に入れない、人前で見せないこと。
現金の持ち歩きが最低限で済むクレジットカードは、防犯対策のひとつです。日本よりキャッシュレス化が進んでいる欧米やアジアの一部の国では、コーヒー1杯など少額でもカード決済できることが多いです。
現金が必要な時は、カードで現地のATMでキャッシングをすれば現地通貨が引き出せます。必要な分だけ引き出せるので利便性が高く、実は、現地で現金を両替するより、キャッシングの方が手数料が安いです。
海外旅行者にメリットの多いクレジットカードを知っていますか?
おすすめのカードには、海外旅行保険がついていたり、カードを専用端末にかざすだけで支払いできる「タッチ決済」機能があり、防犯対策になります。また、国内外の空港ラウンジが無料で利用可、貯めたポイントをマイルに変換できるなど、カードの選び方次第で、お得に海外旅行できます。
最短即日発行できるカードなら、出発まで日数が少なくても間に合う可能性も!
別の記事で、海外旅行で得するカード3選、使う際の注意点、また、海外事務手数料がゼロのお得なカードなどを紹介しています。詳しくは、以下の記事をチェックしてください。
スマホは路上で操作しない
『スマホ無しの海外旅行』が想像できないほど、スマホは旅の必需品ですよね。移動手段や決済に使うだけでなく、思い出に撮った写真データを保存するメモリでもあります。
治安が悪い地域では、スマホはバッグにしまい、もちろん道端で安易に出したり、操作しません。スマホは、治安が比較的良い地域でも盗難に気を付けた方がいいです。
スリやひったくり防止に便利なのが「マホストラップ」。肩にかけて斜め掛けするのではなく、手持ちのバッグに括り付けて使います。
100円ショップで購入できるもので良いと思います。ダイソーで買える、海外旅行で使える100均グッズや、購入時の注意点などは別の記事で紹介しています。
詳しくは、以下の記事をチェックしてください。
スマホが盗難された時、携帯内の写真データを失わずに済むよう、iCloudやGoogleフォトのクラウドに自動接続して、バックアップを取るように設定する。これも有効な対策です。
パスポートの原本は、持ち歩かない
旅先では、パスポートの原本は、ホテルなど安全な場所での管理がおすすめ。クレジットカード利用時などに、パスポートの提示が求められることがあるので、ハードコピーを財布に入れておきます。
セキュリティポーチは持って行くべき?
貴重品を入れる「セキュリティポーチ」は、海外旅行の持ち物としておすすめされますが、誰もが知る盗難対策のため、個人的におすすめしません。南米の国々を訪問した時も、ほぼ使ったことがありません。
有効な盗難対策は、持ち歩く貴重品を必要最低限にすることです!
セキュリティポーチを使用する場合は、お金を取り出す際に、周りの人に見せないよう気をつけてください。とはいえ、服の下にしまっているので大概バレます。。
盗難リスクを下げる「対策グッズ」
これまで実際に活用した「防犯グッズ」を紹介します。防犯グッズは、旅行用品店やデパート(トラベルコーナー)など実店舗やオンラインショップで手軽に入手することができます。一部の商品は、100円ショップで購入することも可能です。
旅に持って行くべき防犯グッズは、
ダミー財布やスマホストラップは、貴重品の防犯対策で説明した通り。その他に、海外旅行保険やクレジットカードも旅の持ち物として準備します。
スーツケースやバッグに「鍵」を
鍵のないバッグには、鍵で施錠を忘れずに。鍵は、盗難対策の必須アイテムです。
100円で購入できる鍵で済ませるのではなく、大切な荷物を守ってくれる「鍵」は、安心して使える商品を購入します。
100円のダイヤルロックは、簡単に開錠できるらしいです。。
おすすめは、軽量化されたスリム型の「TSAロック」。TSAロックなら、スーツケースなど預け荷物にも施錠できます。空港で抜き打ち検査をされる時、特殊な合鍵が使える構造なので鍵を壊されずに済みます。
いろんなタイプのロックに対応できる、長さのあるケーブルタイプが便利です。以下の商品は60gと軽量で、持ち運びが楽です。
セキュリティを強化する「ワイヤーロープ」
「荷物から目を離した隙に盗まれた」は、海外ではよくあること。長いワイヤーを荷物に巻きつけたり、柱などに荷物をくくり付けると、防犯対策になります。
例えば、空港から移動時にバスや電車の荷物置き場にバッグを置く時や、レストランやホテルでトイレに行く時に使えます。また、バックパックを持参をする人は、バッグのチャックやポケットをワイヤーロープで繋いで使います。
おすすめは、ワイヤーだけの軽量タイプ。上で紹介した「TSAロック」を組み合わせて使います。
ホテルの部屋で、留守中に盗難に遭うリスクはゼロではありません。貴重品は、部屋の金庫に入れるか、鍵をしたスーツケースを、ワイヤーロープでベッドなどにくくり付けて防犯対策をします。
「スーツケースベルト」は防犯対策だけじゃない
「スーツケースベルト」を付けることで防犯対策を強化します。また、スーツケースの荷崩れ防止、留め具が壊れた際の応急処置に役立ちます。海外は荷物の扱いが荒く、スーツケースが壊れることも。。
おすすめは、十字でしっかりホールドできる十字型スーツケースベルト。スーツケース預ける際に施錠できる「TSAロック」付きのベルトが便利です。
バックパックには「レインカバー」
バックパックの「レインカバー」は雨除け目的もありますが、移動時のバックパックの傷や汚れ防止、また防犯対策にもなるので必須です。
バスや電車に乗る際にレインカバーをつけておくと、スリ対策ができます。
機内持ち込みできるバックパックは、40Lサイズまで。バックパックに着けるレインカバーは、大きめのサイズが良いです。例えば、40Lバックパックなら、60Lに対応できるサイズを選びます。
大きいサイズだと、バッグをしっかり覆うことができ、雨風も防げます。
「ショルダーバック」は前掛け
街歩きの時に使用するバッグは、前掛けできるショルダーバッグがおすすめ。軽くて、生地とベルトが丈夫であることも旅先で重要。
道が未塗装の国や雨の日に外歩きをすると、砂ぼこりや泥で汚れるので、汚れが目立たない暗い色がおすすめ。デザインは気に入ったものを選ぶといいです。
前に抱えて持つから、ベルトの調整が簡単にできることもチェック!
私のおすすめは、アウトドアプロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)の「横型ショルダーバッグ(容量4L)」。
アウトドアプロダクツは、「アウトドア愛好家に好まれる日用品を作りたい」という想いからスタートしたアメリカ西海岸生まれのブランド。アウトドアで使用できる機能性を持ちながら、デイパックとしても使えるデザインが人気です。
まとめ:入念な準備で、犯罪に遭うリスクを下げる
海外旅行の安全対策はできそうですか?
今回の記事で紹介したこと
最新情報に基づいて海外旅行をする心構えをし、現地では安全対策を。できる10の対策を紹介しました。
そして、被害に遭うリスクを減らすため、事前に防犯グッズを準備して出発します。海外旅行保険やクレジットカードもお忘れなく。
オンラインで購入できる防犯グッズとして、以下の5点を紹介しました。
預け荷物も施錠できる鍵
セキュリティを強化する「ワイヤーロープ」
施錠できる「十字型スーツケースベルト」
バックパックに必須の「レインカバー」
安心して、街歩きできる「前掛けショルダーバッグ」
治安の悪い地域に限らず、海外旅行では誰もが犯罪に遭う可能性があります。そのリスクを下げるために、十分に準備し、安全対策を意識して実践することが大切です。
みなさん、良い旅を!
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます
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